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自己破産後、家族を守るために私がしたこと|生活・信用・心のケアまで実体験をもとに解説」

「自己破産」と聞くと、多くの人は「人生の終わり」や「家族に迷惑がかかる」といったネガティブなイメージを抱くかもしれません。私自身、自己破産を経験したとき、真っ先に頭に浮かんだのは「家族を守れるのだろうか?」という不安でした。子どもたちの生活は?妻の信用情報は?これからどうやって再建していけばいいのか──そんな悩みが次々と押し寄せました。

でも、実際には自己破産は「個人の問題」であり、家族には直接的な法的影響は及びません。もちろん生活の変化や精神的な影響はありますが、正しい知識と備えがあれば、家族を守ることは可能です。

このブログでは、私自身の体験を交えながら「自己破産後に家族を守るためにできること」を具体的にお伝えしていきます。今、不安を抱えているあなたの助けになれば幸いです。

目次

自己破産しても、家族は守れる

自己破産は「個人」の問題

自己破産という言葉には重い響きがありますが、これはあくまで「個人」の債務に関する手続きです。つまり、自己破産をした本人に対しての手続きであり、配偶者や子ども、親などの家族に直接的な法的影響が及ぶことはありません。家族の名義で借金がなければ、連帯保証人などでない限り、家族の信用情報が傷つくこともありません。

家族への影響は限定的

ただし、心理的な影響や生活の変化は避けられません。これまで当たり前にできていたクレジットカードの利用やローン契約、スマートフォンの分割購入などができなくなるため、家族の生活設計にも影響が出ることがあります。大切なのは、そういった変化に備えて事前に情報を集め、できる対策を考えておくことです。


自己破産後、家族にどこまで伝えるか?

子どもへの伝え方

子どもがまだ小さい場合は、無理に詳細を話す必要はありません。家庭の雰囲気をできるだけ保ちつつ、安心させてあげることが最優先です。一方で、ある程度大きくなっている場合は、簡単な言葉で経済的な事情を伝えることで、信頼関係を築き続けることができます。
当時、長女は小学校低学年だったため、自己破産の詳細を伝えることは控えました。ただ、引っ越しと転校は避けられなかったので、どう説明しようか悩みました。そこで、妻と長女が以前住んでいた家が妻の実家に近いことや、3人目の出産を控えていることから、子育てのために義母にも頻繁に来てもらう予定があることを伝え、「前の家の近くに引っ越すよ」と話しました。

転校については、やはり長女は悲しんでいました。しかし、転校先の小学校は長女が通っていた保育園の友だちが多く通っている学校だったため、すぐに新しいクラスに馴染むことができました。むしろ以前よりも楽しそうに学校生活を送っている姿を見ることができ、安心しました。

それでも引っ越し後の節約生活の中で、長女が冗談交じりで「うち、お金ないもんね」と時々口にすることがあり、心配かけてしまってるなと感じます。そのかわり、いつか贅沢させてあげたい!というモチベーションが沸いたので、そのおかげもあり破産手続きは乗り越えることができました。

パートナーへの伝え方と信頼関係

最も重要なのは、配偶者への説明です。経済的な事実を隠さず、今後の生活をどう立て直していくかを共有することが信頼回復の第一歩です。

私たちには小さな子どもが2人いて、妻のお腹には3人目の赤ちゃんがしました。それにマイホームも建てたばかり。これから家族で幸せな生活を築いていこうと思っていた矢先の出来事でした。

私は意を決して妻にすべてを話しました。物販投資で信頼していた相手に裏切られ、多額の資金を失ったこと、自分ひとりではどうにもならず、市の無料相談で弁護士に相談したこと、そして自己破産の手続きをする可能性が極めて高い事。話しながら、情けなさと申し訳なさを強く感じました。

一瞬、妻は言葉を失っていましたが、しばらくして「そうだったんだね、最近ずっと様子がおかしかったけど、一人で抱えてたんだね。ごめんね。」と言ってくれました。「私は大丈夫だからね。何か私にできることない?」とも。その一言に、どれほど救われたかわかりません。信用を失ったのはお金だけではなく、家族との信頼関係まで壊してしまったように思っていたからです。

私たちは新婚だったので、お互い離婚というのは全く頭にありませんでしたが、人によっては離婚も頭に入れておいた方がいいかもしれません。

離婚しましょうと言われるのは怖いことだと思います。
それでも下手にプライドを守るより、素直に、誠実に話すことが相手にはしっかりと伝わると思います。


生活の再建で意識すべきポイント

住居の確保と転居準備

持ち家を手放すことになった場合でも、まずは家族が安心して暮らせる住居の確保が第一です。
賃貸契約は保証会社によって借りれないケースもありますが、連帯保証人のみで契約できるところや、独立系の保証会社で借りることができます。どちらにせよ、引っ越しの必要があるとわかった時点で引っ越し先は確保しましょう。

住居を確保するだけで気持ち的に楽に破産手続きに進むことができます。
私たちの場合は妻が妊娠中であったこともあり、精神的負担がなるべく少なくなるように、弁護時に依頼して2か月以内には引越しを完了していました。

収入源の確保と仕事の選び方

収入を確保するために、継続して働ける職場を見つけることが大切です。副業やフリーランスなどの選択肢も検討し、安定収入を確保することで、家族の安心感につながります。私はリスティング広告の収入が好調であったため就職活動をしませんでしたが、今思うとその時に就職したほうがいい職場に行けたのかもしれません。

なぜかというと、自己破産申請時は35歳で、求人の条件に「35歳まで」がとても多いからです。
結果的に37歳で就職活動をしましたが、200社近くは書類選考で落ちることになりました。
自営業でうまくいっているときは心配ないですが、収入に波があると精神的にも不安定になりがちです。
少しでも迷っている方は、ぜひ就職することをおすすめします。

行政支援や福祉の利用

自己破産後は、行政の支援制度(生活福祉資金貸付、就労支援、家賃補助など)も活用できます。自分一人で抱え込まず、地域の相談窓口や専門家の力を借りることも有効です。


家族の信用情報を守るには

家族カードと個人信用の違い

家族カードを使えば、自己破産後もクレジットカードに近い使い方が可能です。ただし、信用情報の名義はあくまで本会員(例:妻)のものになるため、信用情報が傷ついている本人には直接の信用回復にはなりません。

クレジットカードに関しては、下記の記事を参考にしてみてください。
自己破産したらクレジットカードはどうなる?停止・再取得の流れと体験談を解説

名義分けと注意点

電気や水道などの公共料金、携帯電話の契約なども、信用情報に影響を与える可能性があります。必要に応じて配偶者や親の名義で契約を行うなど、柔軟に対応しましょう。


まとめ|自己破産後も家族のメンタルを守る工夫

住居の確保、収入源の確保、そして家族とのコミュニケーション。破産手続き中もこの3つだけは最低限大事にすることを意識して過ごしていました。
特に夫婦でのコミュニケーションは自己破産をしたことで、お金の使い方や子どもたちの将来の話、そして老後の生活の話など以前より深い話をすることが増え、より仲が深めることができました。

また、2階建ての戸建てから2LDKのマンションに引越ししたことで家族との距離が近くなったのは不幸中の幸いでした。
もちろんオシャレな注文住宅も素敵ですが、破産手続き中の状況では家族との距離が近いということが本当に救いだったと思います。

最近妻のローンで中古マンションを購入し引越ししたのですが、物件を探すとき2人とも、次もマンションがいいね!と言って決めました。

自己破産は、確かに大きな出来事ではありますが、それで人生が終わるわけではありません。むしろ、借金から解放されて再出発するためのスタート地点です。大切なのは、自分ひとりで抱え込まず、家族と一緒に歩んでいくこと。信頼と絆を育てながら、一歩ずつ未来を築いていきましょう。

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